日経平均株価が6万円台で推移する局面では、「これから日本株に投資するなら、どの銘柄を選べばいいのか」と悩む人も多いでしょう。
日経平均は日本株市場全体の動きを見る代表的な指数ですが、日経平均が上昇しているからといって、すべての銘柄が同じように上昇しているわけではありません。
特に日経平均は、構成銘柄の株価水準をもとに算出される「株価平均型」の指数です。
そのため、値がさ株や指数への寄与度が大きい銘柄が大きく動くと、日経平均全体が大きく動くことがあります。
そこで、日経平均6万円時代の日本株を見るときには、
- 大型株
- 中型株
- 小型株
- 業績
- バリュエーション
- 200MA
- 資金フロー
などを分けて考えることが重要になります。
この記事では、なかでも中小型株に注目する理由と、200MAや月末フローなどを組み合わせた投資判断の考え方を解説します。
日経平均6万円でも「日本株全体が6万円」ではない
まず理解しておきたいのが、日経平均と個別株の関係です。
日経平均が6万円まで上昇すると、「日本株はかなり高くなった」と感じるかもしれません。
しかし、実際には日経平均の上昇を支えている銘柄と、出遅れている銘柄が存在します。
例えば、AIや半導体関連などの大型株が大きく上昇すると、日経平均は強く見える一方で、その他の銘柄には十分に資金が回っていないケースもあります。
そのため、
日経平均が高い
↓
日本株はすべて割高
と単純に判断するのは避けたほうがいいでしょう。
反対に、
日経平均が高い
↓
中小型株なら何でも割安
という判断も危険です。
中小型株にも、業績に対して株価が割高になっている銘柄はあります。
そこで重要になるのが、企業業績と株価チャートを組み合わせて見ることです。
なぜ日経平均6万円時代に中小型株を見るのか
中小型株を見る理由の一つは、大型株とは異なる値動きをする銘柄を探せる可能性があることです。
日経平均の上昇局面では、指数への寄与度が大きい大型株に資金が集中することがあります。
一方で、相場の局面が変わると、
大型株 → 出遅れ株 → 中小型株
というように物色対象が変化することがあります。
もちろん、毎回この順番で資金が移動するわけではありません。
しかし、指数だけを見ていると、こうした「市場の中でどこに資金が向かっているのか」という変化を見落とす可能性があります。
そのため、中小型株を見るときは、
- 業績が伸びているか
- 売上高が増えているか
- 営業利益が増えているか
- 今後の成長余地があるか
- 株価が過熱していないか
- 出来高が増えているか
- 200MAが上向いているか
などを確認するとよいでしょう。
中小型株は「安いから買う」ではない
ここは特に注意したいポイントです。
「日経平均が6万円だから大型株は高い。だから中小型株を買えばいい」
という考え方ではありません。
中小型株には、
- 出来高が少ない
- 値動きが大きい
- 材料が出ると急騰・急落しやすい
- 決算発表で株価が大きく変動する
- 売りたいときに売りにくい
といった特徴があります。
そのため、中小型株=低リスクではありません。
むしろ、流動性が低い銘柄では大型株以上にリスク管理が重要になります。
そこで、「中小型株だから買う」のではなく、
成長性 × 業績 × 株価位置 × 出来高 × 200MA
という複数の視点から選別することが大切です。
200MAで中小型株のトレンドを確認する
中小型株を見るうえで、私が重視したいテクニカル指標の一つが200MAです。
200MAとは、200日移動平均線のことです。
200日という長い期間の平均株価を見ることで、短期的な値動きではなく、長期的なトレンドを確認できます。
例えば、
株価が200MAより上
長期的に上昇トレンドにある可能性があります。
株価が200MAより下
長期的には弱いトレンドになっている可能性があります。
200MAが上向き
中長期的な上昇トレンドを確認する材料になります。
200MAが下向き
中長期的な下落トレンドを確認する材料になります。
ただし、200MAを上回っているから必ず上昇するわけではありません。
そこで、
株価の位置+200MAの傾き+出来高+業績
をセットで確認することが重要です。
200MAデッドクロスにも注意
200MAを見る場合、短期移動平均線との関係も確認できます。
例えば、短期移動平均線が200MAを下回る「デッドクロス」は、長期的な弱さを確認する材料の一つです。
もっとも、デッドクロスが発生したからといって、必ず株価が下落するわけではありません。
すでに株価が大きく下落した後にデッドクロスが発生するケースもあるためです。
そのため、
- 株価と200MAの位置関係
- 200MAの傾き
- 出来高
- 決算
- 業績見通し
などを合わせて確認しましょう。
日経平均6万円時代は「指数」と「個別株」を分けて考える
日経平均が大きく上昇していると、投資家心理も強気になりやすくなります。
しかし、個別株ではまったく違う値動きになっている場合があります。
例えば、
日経平均上昇
↓
大型株上昇
↓
中小型株は横ばい
ということもあります。
反対に、
日経平均が横ばい
↓
大型株が一服
↓
出遅れた中小型株へ資金が移動
という展開も考えられます。
したがって、日経平均だけではなく、TOPIXやJPX日経中小型株指数、個別銘柄のチャートなども確認すると、市場の内部構造を把握しやすくなります。
月末フローにも注意したい
中小型株を売買するときに、もう一つ意識しておきたいのが月末フローです。
月末になると、機関投資家などのポートフォリオ調整やリバランス、投資信託などに関連する資金移動が発生することがあります。
その結果、普段とは異なる売買が発生する可能性があります。
特に、
- 月末
- 月初
- 四半期末
- 年末
などは、通常のテクニカル分析だけでは説明しにくい値動きが発生することがあります。
そこで、中小型株を売買するときも、
「チャートは買いサインだから買う」
だけではなく、
「今日は月末ではないか?」
という視点を持っておくことが重要です。
月末フローについて詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。
月末フローと200MAを組み合わせる
ここで、200MAと月末フローを組み合わせて考えてみましょう。
例えば、
株価が200MAより上
+
200MAが上向き
+
業績が好調
+
月末の一時的な売りで下落
という状況なら、長期トレンドと短期的な需給を分けて考えることができます。
反対に、
株価が200MAより下
+
200MAが下向き
+
業績も弱い
+
月末の売りが発生
という状況なら、単純に「月末だから下がっている」と判断するのは危険です。
つまり、
200MA=中長期のトレンド
月末フロー=短期的な需給
というように役割を分けて考えると、相場を整理しやすくなります。
ロンドンフィキシングが日本株に与える影響とは?
日本株の記事で「ロンドンフィキシング?」と思う人もいるでしょう。
ロンドンフィキシングは、ロンドン市場で行われる為替取引の基準レート決定に関連する時間帯です。
そのため、日本株そのものを直接動かす指標ではありません。
しかし、為替市場は日本株にとって重要な市場です。
特に、
ドル円
↓
輸出企業の収益期待
↓
日本株
という経路で影響する場合があります。
また、月末や四半期末などは資金フローが通常と異なる可能性があります。
そのため、
月末フロー × 為替 × ロンドンフィキシング
という視点を持っておくと、株式市場だけを見ている場合とは違った相場の動きを理解できることがあります。
ロンドンフィキシングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
日経平均6万円時代は「為替」もチェックする
日本株を見る場合、ドル円の動向も無視できません。
特に輸出企業の場合、為替の変動が業績や市場予想に影響することがあります。
一方で、円安がすべての日本企業にプラスになるわけではありません。
輸入コストが上昇する企業にとっては、円安が利益を圧迫する可能性もあります。
したがって、
日経平均
+
ドル円
+
米国株
+
米長期金利
+
原油価格
を合わせて見ると、相場全体の環境を把握しやすくなります。
FX口座を選ぶときは、レバレッジの大きさだけではなく、自分の取引スタイルに合っているか、リスク管理がしやすいかを確認することが大切です。
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中小型株を選ぶときのチェックリスト
日経平均6万円時代に中小型株を探す場合は、次の項目を確認してみましょう。
業績
- 売上高は伸びているか
- 営業利益は伸びているか
- 今期予想は増益か
- 業績予想が上方修正されているか
株価
- 200MAより上にあるか
- 200MAは上向きか
- 直近高値を更新しているか
- 急騰して割高になっていないか
出来高
- 出来高が増加しているか
- 普段から十分な売買があるか
- 急騰時だけ出来高が増えていないか
相場環境
- 日経平均は上昇トレンドか
- TOPIXはどうか
- ドル円はどう動いているか
- 米10年国債利回りは上昇しているか
- 月末・月初ではないか
- 重要な経済指標を控えていないか
日経平均6万円だから「中小型株」という単純な話ではない
ここまで説明してきたように、日経平均6万円時代だからといって、中小型株を無条件に買えばいいわけではありません。
重要なのは、
「大型株か中小型株か」ではなく、「どこに資金が向かっているのか」を確認することです。
例えば大型株が高値圏にある一方で、中小型株の中に、
- 業績が伸びている
- 株価が200MAを上回っている
- 200MAが上向いている
- 出来高が増えている
- まだ市場から十分に評価されていない
といった銘柄があれば、個別に調査する価値があります。
もちろん、その反対に中小型株でも過度に買われている銘柄はあります。
そのため、最終的には企業ごとの業績と株価水準を確認することが重要です。
日経平均6万円時代の投資スタンスまとめ
日経平均が6万円台に入ると、指数の高さに目を奪われやすくなります。
しかし、日本株には大型株だけでなく、数多くの中小型株があります。
そのため、日経平均だけを見て投資判断をするのではなく、
①日経平均・TOPIXを見る
↓
②大型株と中小型株の資金の流れを確認する
↓
③個別企業の業績を見る
↓
④200MAで中長期トレンドを確認する
↓
⑤月末フローなど短期的な需給を確認する
↓
⑥ドル円やロンドンフィキシングなど為替市場も確認する
という流れで考えると、相場を立体的に見ることができます。
特に重要なのは、200MAと月末フローを同じものとして考えないことです。
200MAは中長期的なトレンドを確認するための材料です。
一方、月末フローは短期的な需給を考えるための材料です。
さらに、ロンドンフィキシングは為替市場の動きを確認する際の時間軸として利用できます。
この3つを組み合わせることで、
「長期的なトレンド」
+
「短期的な資金フロー」
+
「為替市場の動き」
という3つの視点から日本株を分析できます。
日経平均6万円時代だからこそ、指数の数字だけを見るのではなく、市場の中でどの銘柄・テーマ・セクターに資金が移動しているのかを確認することが、個別株投資では重要になります。
FAQ|日経平均6万円時代の投資について
Q1. 日経平均6万円なら日本株は割高ですか?
日経平均が6万円だからといって、日本株全体が一律に割高とは限りません。
日経平均の構成や銘柄ごとのPER、PBR、利益成長率などを確認する必要があります。
Q2. 中小型株の方が大型株より儲かりますか?
必ずしもそうとは限りません。
中小型株には成長余地が期待できる企業がある一方、値動きが大きく、流動性が低い銘柄もあります。
そのため、企業業績と株価の両方を確認することが重要です。
Q3. 200MAを上回っている株を買えばいいですか?
200MAはトレンドを確認するための一つの材料です。
200MAだけで売買を判断せず、業績、出来高、株価位置、相場環境なども確認しましょう。
Q4. 月末は株を買わない方がいいですか?
月末だから必ず取引を避ける必要があるわけではありません。
ただし、リバランスなどによって通常とは異なる需給が発生する可能性があるため、普段より資金フローを意識することが重要です。
Q5. ロンドンフィキシングは日本株投資でも重要ですか?
ロンドンフィキシングは主に為替市場に関係する時間帯です。
日本株を直接判断する指標ではありませんが、ドル円などの為替変動を通じて日本株に影響する可能性があります。





